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霎時施 (こさめ ときどき ふる)
秋のこの時期、時折降る雨。
冬支度をツゲル通り雨ですが、関東もちょっとばかしそんな雨が心配だった今日この頃。

2015年 秋冬のお草履をようよう送り出すことが出来ました。
今回は、シュッとして福々しく…こちらがテーマです。
想いのテーマはあっても、なかなかぴったりくるこのお草履の名前が出てこなかったのですが、
目出度く「福寿」という名前を付けて頂きました^^

秋冬の季節は、冬支度と次の年へ向けての年用意の時期。
次の年の最初には、” 足元温かいお草履が履きたい ”
そんな気持ちと、いつかはこれまた作りたかった真綿草履を作る機会がピタッと重なりました。

草履の足を乗せる天の部分には、近年、化学素材も発達して、
低反発、高反発やらなんやらスポンジ入りやら、色々出てきました。
歩く道路事情も変わってきたので、それはそれでもちろん良い履き心地で、
お手頃価格で手に入るようになりました。
その背景には、今までの履物を構成している素材の高騰やら確保の難しさから、
履物業界が生き残りを掛けて、試行錯誤をしているわけです。
そんな背景はあるわけですが、もちろん、昔ながらの天然素材で構成された草履も少しずつですが受け継がれています。



春夏の畳表草履と双璧の存在、真綿草履。
天の部分に、真綿(絹の綿)がみっちりと詰められています。
その真綿の高さ25cm!
出会った真綿の高さの最高位です。
↑ 福々しさ加減、伝わりますでしょうか?
真綿の高さは発注企画する店舗の都合などによるのでまちまちですが、10〜15cmぐらいが多いようです。
高さある真綿を天の部分に綺麗に入れるのは、まさに職人技。
その技を見たいとも思うのですが、問屋さんにも見せない職人の秘密とか。
(見せない事情も分かりますが、それが技術の伝承の妨げにもなっているのかな、と単純に感じてしまったりも…)
現在、この真綿を詰めることが出来る職人さんは、日本に2人とか…と聞いています。
次の世代へ受け継げなければ、どんどん途絶えてしまうわけでです。

真綿のクッション材の心地は、それはもう、雲の上を歩いているかのような足あたりで、
ふわっとした温かさが足裏に伝わってきます。
これは、足を入れて頂かないと伝わりきれないっ。

今回のお色は、もちろん来年の吉祥色から発していますが、
来年の象徴である「女性」が美しく見える、ことを第一に色の重なり、草履のカタチ、バランスを決めました。
そして、末永く ”履いて、育てて、自分も成長する ” を念頭に、
年を重ねてもその時々に格上げしてくれる、
着物の美しさを引き立て、足元から凛とした美しさになるように…
そんなことを考えた時に、自然と清浄の白色、白足袋から重なる白のグラデーションにいきつきました。
今まで作ってきた草履の数々は、どちらかというと
草履も主役!
脱いでも主役!
の勢いでしたが、鼻緒もツボも受けもすべて白、天もつや消しの白。
素材の違いで見える白が異なりますので、そこから重なる美しさを求めました。



本当は最初、ツボだけは吉祥色の紫を入れる予定でした。
が!
幸か不幸か、本天(天鵞絨(ビロード)の最高級品)に予定の紫の在庫が無くなるという事態が勃発。
これも、素材が無くなっていく…という出来事のひとつです。
天鵞絨もランクがいろいろありますが、値段の良いものは需要も減り…という悪循環が生産を減らし、色数も減っていくわけです。
ツボに色が入るだけで、印象はとても変わります。
今回は良い意味で、私の持っていた欲がそぎ落とされて、よりシュッとしたノーブルなスタイルに出来上がりました。
(まだまだ盛り込みたい欲望が多いようです・笑)



側は、丁寧にサテンリボンを市松に組みました。
よく聞かれますが、この市松部分は私が一つずつ組んで生地にしております。
もっと色をそぎ落とすべきか…とても悩み試行錯誤しましたが、
これくらい色が残っていた方が、フォーマル度が強すぎず、洒落感も出るだろう…と。
どうでしょうか?
踵あたりに少しだけ、吉祥色の紫と魔除けの赤を限りなくベージュに近づけた(パープルとピンクともいう)2色を添えています。
一見分からないくらいの加減です。
そして、あえて真後ろではなくて、少しずらしています。
(職人さんのこの加減が素晴らしい!なっと・嬉)

底は、牛革。
天も、牛革。
どちらも革の中でも粘りがあって強い銀付(ぎんつき)上革。
詳細は、本頁をじっくり読んでくださいね。

末永く履く、ということは素材が良くないと出来ないわけで、
何事においても、素材が良くなければ、手入れして育てて使うことも出来ないわけです。

「数少ない職人さんの手業が詰まったものを大切に末永く愛して頂きたい」

今回作る上で相談に乗ってもらった履物問屋さんの一番グッときた言葉。

何故その値段なのか、ということもちゃんと理由があるわけで、
ここでは本来は伝わってこない部分もすべてをキチンとお伝えして、
技術と素材が少しでも継ぎへ繋がるようなお手伝いと、
自分自身もそれに見合うように成長したい、と思っています。

履物は、結界。
履物は、道しるべ。

その人を守り、導いていってくれる草履をお伝え出来たらいいな、と思っています。
その時折、出来る限りのものを注ぎ込んでおります。

今回そんなこんなで、去年発表したお草履を含めた 受注会 も開催しております。
既にお届け出来ないお草履もあります。
一番最初に出した 2014年春のお草履 蒲公英とミモザ。
元々限定5足の予定でした(側の生地がそれ以上取れないのですが、どうしても作りたかった)
そして、こちらの台の芯の廃盤 により、このスタイルではお届け出来ない状況です。
実はかなり再販リクエストが多く、当初は予想もしていなかった嬉しいコトなので、
少しカタチを変えて、新しい蒲公英とミモザが作れたらいいなっと、
ちょっと構想を練り中です。
流れが激しい履物業界ですが、その時最高のモノをお届けしたいと思っております。
お気に止まりましたら、どうぞよろしくお願いします☆

2015年 醸成月(かみなんづき)
彩詠

 

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